第7試合 REBELS-MUAYTHAIウェルター級 ランキング戦 3分5回戦 福田へのポイントはダウンを奪った3Rのみだった。ジャッジ1名が堤を支持していることから分かるように、全体的に試合を支配していたのは堤だ。強打は少ないものの、特に後半の手数に差が感じられた。福田のカウンターは強烈だが、前進して他のラウンドを1Rでもリードしていれば、3Rのダウンがもっと判定に活きただろう。
△福田裕介(PLACE-K/同級8位)66.55kg
△堤大輔(チームドラゴン/同級3位)66.5kg
判定0-1(48-48/48-48/47-49)※3R、福田の右ストレートで堤1ダウン
福田、地元でのランキング戦に一念発起。地方イベントに首都圏団体のランキング戦が組まれること自体が画期的なことだ。
REBELS本隊が送り込んで来たのは、昨年、板倉直人との間でチャンピオンシップを争った堤大輔。はっきり言って本気の相手だ。今大会は参加選手のみならず、HIGHSPEEDとしてもイベントの威信を賭けた闘いがあった。
期待が渦巻く館内。「左の堤、右の福田」を強調した煽り映像が流れ、観客に両者の横顔をインプット。メインディッシュの準備が整った。
1R、互いにジャブとローで静かに探り合い。堤は右ジャブで距離を計りながら、強いミドル、強いローに切り替えていく。一方、福田は右ジャブで堤の牽制を払い、ローとミドルで応戦。主導権を握った堤は、福田を下がらせながらコーナーまで詰める。1Rは特にクリーンヒットはなく、ポイントを取るまではいかない。
2R早々、福田は強い右ミドルを放ち前に出たいが、堤のガードの前にヒットできない。軽い右ジャブでプレッシャーを与えつつ、やはり前進するのは堤だ。徐々に左ミドルが射程内に収まってきた堤。時折、飛ばす左ストレートが福田の頭部をかすめ始める。1R同様、両者にダメージはない。
3R、確実に両者の動きに変化が表れた。ジャブから左ハイ、ミドルと堤のプレッシャーが強い。後退する福田はローとパンチで応戦。堤は攻撃に肘を加え出す。福田をコーナーに詰め、リズムで放った左ストレートを出した瞬間、福田はカウンターの右ストレートでダウンを奪う。場内はヤンヤの歓声だ。
チャンス到来の福田は、ミドルからジャンピングストレートで一気に懐へ入り、被爆覚悟の打ち合い勝負。右が強い。警戒心を強めた堤が下がる。終了間際に福田のジャンピングストレートがヒット。このラウンドは福田だ。
4R、前ラウンドを落としている堤が積極的にプレスをかける。手数が多く、下がりながらカウンターを覗う福田はなかなか反撃の糸口が掴めない。中盤、堤の膝がローブローに入って口頭注意。再開後もペースを崩さない堤。さすがREBELS本隊が送り込んできたテクニシャン。伸びのある左ストレート、リズムのミドルとジャブで、福田はカウンタークロスを合わせられない。このラウンドは堤か。
5R、右膝で飛び込む堤。半端ない数の左ジャブから左ミドル。堤の真骨頂だ。やはりクロスを狙う福田だが、攻撃に膝と肘を加えられ、なかなか制空域に入れない。強烈な左ミドルとストレートを武器に、前ラウンド同様にプレスをかける堤。肘がヒットしたか、いつしか福田の頭部から出血が見られる。その後も互いにガードが硬く、決定打を許さないまま試合終了のゴング。
2014年05月
藤元、閃光の膝爆弾でKO勝ち。藤元洋次vs鹿津シンジ
第6試合 勝者REBELSナンバーシリーズ進出マッチ REBELS 70kg級 3分3回戦(延長1R)
○藤元洋次(OZMOSIS/元全日本キックSウェルター級7位)69.45kg
×鹿津シンジ(月心会)69.8kg
3R 2’19” KO(膝蹴り) ※1R、藤元の膝蹴りで鹿津1ダウン。2R、藤元の膝蹴りで鹿津2ダウン。3R、鹿津の右ストレートで藤元1ダウン。
銀のラメを誂えた特注ガウンで登場の藤元。地元・愛媛から離れた関西での試合にも関わらず、約1年ぶりの復帰戦で大歓声と共に入場。この日を待ち望んでいたような表情だ。
1R、鹿津はムエタイ式の左ミドルで牽制。藤元の右ストレートに合わせたミドルで足を救われた鹿津。倒れた鹿津にメンチを切りながら詰め寄る藤元、かなり気が逸っている。ミドル中心の鹿津が目算余ってローブロー。タイムストップはいらない、とばかりに再開を要求する藤元。右から左フック、組膝と、怒り心頭の具合いが漂う。鹿津は得意の左ミドルで形勢逆転を狙いたいが、藤元の左リードジャブがジャストミート。休まず組膝ラッシュでダウンを奪う。勢いに乗った藤元が、左右パンチを使い分け、組膝で勝負に出る。
2R、鹿津は戦法を変えず左ミドル、徐々に藤元を捕らえたか。イケイケの姿勢を崩さない藤元は、左右のパンチと組膝でスタンディングダウンを奪う。
再開から鹿津は、戦法をパンチに切り替えて数発ヒットさせるが、尚も藤元の組膝に捕まり、消極的にも背を向け始める。ブレイクがかかるまで攻撃し続ける藤元。正しい選択だ。ラウンド終了間際、藤元の膝が鹿津の顔面を捕らえてダウン。
3R、後がない鹿津はパンチから前蹴り。これがまたもローブローで一時中断。ダメージが深そうな藤元だったが、またもメンチを切って鹿津に詰め寄る。再開後、鹿津は左ミドルからワンツーでリズムを作り、再度、ワンツーの右がクリーンヒット。藤元、たまらずダウン。
ここから両者が勝負に出る。ワンツー、左ミドルの鹿津。これに呼応する藤元はリードジャブと前蹴り、右ストレートで打ち合い。最終的に膝蹴りが決まったかに見えたが、組膝3秒以上の攻撃で逆に口頭注意を受ける。その後も攻撃の手を休めず、最後はやはり膝蹴りで藤元が勝利した。
藤元はマイクで、「情けないドロドロの試合をしてしまって申し訳ない。愛媛からですがドンドン出てきます。」とアピール。次戦はREBELS本隊興行に進出が決定。この勢いで東京のランカーをブッ倒しにいきたい。
伝説の少女となるか!?瑠璃、首都圏ランカー相手に判定勝ち。
第5試合 REBELS女子特別ルール 53.5kg契約 2分3回戦(延長1R)
×CruSher松川敬子(村澤道場/J-Girlsバンタム級6位)52.6kg
○瑠璃(亀岡キックボクシングジム)53.1kg
判定0-2(29-30/29-30/29-29)
1月、「HIGHSPEED 7 feat. REBELS」亀岡大会で、J-Girlsバンタム級1位の谷村郁江にアタックするも、惜しくも判定で涙を飲んだ瑠璃。今大会で迎えた相手は、その谷村を4月のJ-Girlsトーナメントで下しているCruSher松川敬子だ。
緊張に苛まれていた瑠璃は入場時から涙をこぼし、それを気合いで打ち消しているシーンが見られた。連闘で格上ランカーと対峙し、若干17歳の少女が果敢に挑んでゆく姿に周囲の心が突き動かされた。
1R、右ローに気合いが漲っている瑠璃。更に前蹴りで前進。松川は様子を伺い、ワンツーの右をヒットさせる。だがプレスをかけているのは瑠璃。偶発のバッティングで中断後、瑠璃は前蹴りとローで前に出続ける。
2R、左右の前蹴りを使いこなし、接近戦では左ボディーから右ストレート。離れてはテンカオと、躍動する瑠璃。打ち合いでは両者下がらず互角の展開。松川のローに合わせた右をクリーンヒットさせた瑠璃。尚も前蹴りを多用して絶好調だ。このラウンドは瑠璃が取ったか。
3R、最終で前に出てきた松川は、ガードを固めながら右ストレート。瑠璃は右ミドルから前蹴り、テンカオのコンビネーション。いつもはパンチに頼りがちの瑠璃、この日は一味違う。松川も負けじとワンツー、右ローで応戦するが、反撃のタイミングを見余ったか。最終ラウンドのゴングが打ち鳴らされた。
判定が告げられ勝ちを確認した瑠璃は、緊張からの解放と勝利の嬉しさで泣き崩れ、号泣のマイクに館内はスタンディングオベーション。今大会ベストファイト賞が贈られた。
次戦では一体どんな相手を迎えるか。彼女ならまた強い相手を希望するに違いない。
また、J-Girlsトーナメント中にも関わらず、この試合を引き受けた松川にも賞賛の拍手を送りたい。
5.18 「BLOW-CUP関西」 試合結果
主催:SFKキックボクシングジム
【ジュニア部門 Cクラス 7試合】 1分×2R(延長1分1R)
①41kg級 ○マスダ コタロウ(SFK)vs ヒロセ タイヨウ(亀岡ジム)
②26kg級 ○オオシタ タクミ(SFK)vs モリ イッシン(N-FIELD)
③33kg級 ヤギ ユウヤ(月心会)vs ○キタヤマ ダイナ(WIZARD)
④33kg級 ○シマブクロ リョウ(WARRIOR)vs オオガミ フウマ(WIZARD)
⑤37kg級 イトウ リュウガ(WIZARD)vs ○タカスギ リュウト(WARRIOR)
⑥29kg級 ○アシダ タケチヨ(月心会)vs カナイ ユウヤ(X-PLOSION)
⑦33kg級 ミウラ ケンシン(SFK)vs ○サイトウ サホ(大原道場)
【ジュニア部門 Bクラス 11試合】 90秒×2R(延長1分1R)
⑧33kg級 ナカガワ ハルマ(SFK)vs ○ウエダ サクヤ(月心会)
⑨26kg級 イシモト ネガイ(SFK)vs ○マツダ リュウキ(大原道場)
⑩29kg級 ナカノ ユウセイ(大原道場)vs ○ミウラ リョウセイ(SFK)
⑪29kg級 ヤスイ タイキ(WARRIOR)vs ○ツダ フウマ(SFK)
⑫34kg契約 ○クマノ レオ(SFK)vs ヤマモト シュンジロウ(X-PLOSION)
⑬33kg級 ○ナカデ リク(SFK)vs タグチ イオリ(X-PLOSION)
⑭33kg級 ○ハマサキ レオヤ(SFK)vs ノブイ タカシ(大原道場)
⑮45kg級 ○ナカシマ シュウヤ(SFK)vs サダトキ トシキ(月心会)
⑯41kg級 ○モリタニ アオイ(SFK)vs シミズ コウスケ(亀岡ジム)
⑰26kg級 ヨシオカ マサト(SFK)vs ○ナガサキ ライカ(月心会)
⑱37kg級 ヤマモト アサタロウ(X-PLOSION)vs ○カワラハタ ショウ(月心会)
【ジュニア部門 Aクラス 10試合】 2分×2R(延長1分1R)
⑲29kg級 オオヤマ ユウキ(SFK)vs ○タカハシ コタロウ(大原道場)
⑳33kg級 イシイ ミライ(SFK)vs ○ヤマダ リョウガ(X-PLOSION)
㉑55kg級 ○オオハラ カズヤ(大原道場)vs オカムラ ユウキ(大成会館)
㉒33kg級 ○ヒラノ タクマ(WARRIOR)vs ヤマダ ユウガ(X-PLOSION)
㉓29kg級 ○シミズ リンノスケ(WARRIOR)vs タナベ ジン(WIZARD)
㉔女子61kg契約(Gハンデ14-10oz) イチハラ ミサキ(月心会)vs ○ナカガワ リカ(大成会館)
㉕41kg級 イケダ タクミ(月心会)vs ○タナベ トウマ(WIZARD)
㉖41kg級 キノシタ リョウマ(SFK)vs ○ノダ テツジ(月心会)
㉗64kg契約 ニシシタ タカノリ(SFK)vs ○コンドウ ケンセイ(大成会館)
㉘41kg級 マエゾノ テルク(月心会)vs ○ナガノ ナオキ(WARRIOR)
【一般部門 Bクラス 6試合】 90秒×2R(延長1分1R)
㉙61kg級 イノウエ ヨウジ(月心会)vs ○フルヤ カツノリ(亀岡ジム)
㉚57kg級 ○サカイ カキョウ(月心会)vs ミウラ クニヒデ(SFK)
㉛65kg級 タイ ダイチ(PLACE-K)vs ○ハヤシ ユウタ(SFK)
㉜69kg級 ○テンノウジヤ サトシ(N-FIELD)vs アライ マサト(SFK)
㉝69kg級 マツイ カツシ(PLACE-K)vs ○ハンセン レオ(SFK)
㉞69kg級 マスイ カズキ(WIZARD)vs ○タナカ ジュン(SFK)
5.18「HIGHSPEED 8 feat. REBELS」公式記録
株式会社TPS presents 「HIGHSPEED 8 feat. REBELS」
2014年5月18日(日) 場所:アゼリア大正
第7試合 REBELS-MUAYTHAIウェルター級 ランキング戦 3分5回戦
△福田裕介(PLACE-K/同級8位)66.55kg
△堤大輔(チームドラゴン/同級3位)66.5kg
判定0-1(48-48/48-48/47-49)※3R、福田の右ストレートで堤1ダウン
第6試合 勝者REBELSナンバーシリーズ進出マッチ REBELS 70kg級 3分3回戦(延長1R)
○藤元洋次(OZMOSIS/元全日本キックSウェルター級7位)69.45kg
×鹿津シンジ(月心会)69.8kg
3R 2’19” KO(膝蹴り) ※1R、藤元の膝蹴りで鹿津1ダウン。2R、藤元の膝蹴りで鹿津2ダウン。3R、鹿津の右ストレートで藤元1ダウン。
第5試合 REBELS女子特別ルール 53.5kg契約 2分3回戦(延長1R)
×CruSher松川敬子(村澤道場)52.6kg
○瑠璃(亀岡キックボクシングジム)53.1kg
判定0-2(29-30/29-30/29-29)
第4試合 REBELS 72kg契約 3分3回戦
○藪中謙佑(アンカーキックボクシングジム)71.3kg
×春野剛士(Dropout/元NKBミドル級3位)71.7kg
判定3-0(30-27/30-27/30-27)
第3試合 REBELS 64kg契約 3分3回戦
×堀江陽介(究道会館)63.6kg
○佐藤友紀(誠空会/シュートボクシング協会)63.6kg
3R 1’31” KO(パンチ連打)※1R、佐藤のロー+パンチ連打で堀江2ダウン。堀江の左ストレートで佐藤1ダウン。3R、佐藤のローで堀江2ダウン。
第2試合 REBELS-MUAYTHAI バンタム級 3分3回戦
△森下翔平(M-BLOWキックボクシングジム)53.3kg
△勝村隆介(Dropout)53.2kg
判定0-1(30-30/29-29/28-29)
第1試合 REBELS-GATE 58kg契約 3分3回戦
○慎平(WIZARD)57.4kg
×百姓A(Dropout)57.6kg
1R 1’00” KO(左ストレート)
OPファイト第4試合 67kg契約 3分2回戦
×宮本康成(PLACE-K)65.9kg
○井上雄策(SFKキックボクシングジム)66.25kg
1R 1’46” KO(3ダウン)
OPファイト第3試合 65kg契約 3分2回戦
×佐々木義人(PLACE-K)64.0kg
○鈴木孝司(SFKキックボクシングジム)63.9kg
2R 0’11” KO(右ハイ)
OPファイト第2試合 59kg契約 3分2回戦
×松井駿(アンカーキックボクシングジム)57.45kg
○三浦英碩(SFKキックボクシングジム)58.15kg
判定0-3(19-20/19-20/18-20)
OPファイト第1試合 58kg契約 3分2回戦
○谷岡祐樹(パラエストラ加古川)56.25kg
×柴田和也(大原道場)56.5kg
2R 2’25” KO(右ロー)